小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

2008-02-25から1日間の記事一覧

続・狂二 波濤編 3

船首が白波を切り裂いて、進む。 やがて姫路の港が近づいて来た。ここまで来ると、 都会の雑多な、ぬくもりのある風が 不快に、 襲ってくる。 キャビンで舵を操作する秀治までは届かないが、 先頭で、仁王立ちで誘導する サヤカにとって、 この雑多な熱気が…