小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

2009-02-01から1日間の記事一覧

続・狂二 波濤編36

一つの波を超えるたび 船内は大きく傾いた。フェリーをたたきつける風の音はますます激しくなっていた。今の所 雨は小止みだが、いつ滝のような雨粒が叩きつけても不思議ではない空だった。僅か30分の船旅だったが “ヒロシ”は 何時間も船に揺られた気がし…