小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

続・狂二 波濤編51

地下鉄永田町駅構内の柱時計は3時少し前を指していた。寺島は 何気に 「そろそろ休憩時間か・・・ しかし首相官邸に果たして休憩時間など あるのやら・・・」行き交う人々の蒸せるような熱気に押されながら 考えた。いつ来ても東京は人が多いのう。が、まも…

続・狂二 波濤編50

山陰日々新聞政治部記者 寺島康之は 先程終了した首相官邸での記者会見を聞きながら “裏に何かある” そう確信した。 数日前の地元島根の「竹島」や、長崎県「対馬」での不審船騒ぎに 対応する政府の“生”の反応を取材したく 東京にやってきていたのだ。 が、…