小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

2012-04-14から1日間の記事一覧

ミモザの咲く頃に その15

「いやあ、どうもどうも」悪びれもせず、入ってきたのは若い男だった。時間に対する観念は案外ルーズなのか、テレビ局。時計を見ると約束の時刻は40分も過ぎていた。それでもさすがに「どうも、お忙しいところを」前村はさっと、立ち上がって一礼した。一…