小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

2012-12-22から1日間の記事一覧

ミモザの咲く頃に その51

こころなしか、垣根から見える花たちには、どこか淋しげな表情があった。思わず空を見上げた。抜けるような青空。こんなにも小春日和の穏やかな日だと云うのに。「くれぐれもご心配は無用ですから」美佐江さんの言葉だったがその日の午後、僕は私用外出の許…