何度目かの寝返りを打った。 いつもなら、かすかな音でしかない柱時計の針の音がやたらと響き、海鳴りの音は聞こえない。 けれど風は海の方から吹いている。軒先きの仕舞い忘れた、もの干し竿がうるさい。 「あらぁ、やっぱ外に出ると潮の香りが凄いですな、…
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