小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

2014-05-24から1日間の記事一覧

ミモザの花が散ったあとに 16

「お客さん大丈夫ね?」ふいに頭の上で声が聞こえた。見上げると年輩の駅員がチリ取りと、箒を手に立っていた。早朝出勤のとき、決まって出迎えてくれる顔。色黒の。だが、いつも苦虫を噛み潰したような不機嫌まるだしで。。。ベンチでうなだれたままの客に…