小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

狂二 Ⅲ 断崖編 その42

2010年 4月2日 午後3時 コンビニエンスストア「ラーソン築港店」スタッフルーム(更衣室を兼ねた休憩室) ようやく勤務の終えた、河本多美恵は着替えの為ロッカーの扉を開けた。 早朝5時から午後3時まで、ほぼ立ち仕事の連続。店のオーナーには悪い…

狂二 Ⅲ 断崖編 その41

2010年4月2日 午後2時40分 ワールドアドベンチャー 観覧車内 佐々木とヒロシの乗ったゴンドラはまもなく頂上に差し掛かかろうとしていた。 佐々木は、高度が上がるにつれ、徐々に視界が開けてくる園内を凝視した。 何かテロにつながる可能性のモノ…

守屋元防衛事務次官 有罪判決は口封じではないか

去年買ったままだった「普天間」交渉秘録途中まで読んでいる。 実に驚きの連続である。数年前 すべてのマスゴミは 守屋元防衛事務次官を叩き、自分も含め 守屋氏に対し(悪者)なイメージが強い。 刑務所に収監される直前に発行された、この本 すべては 真実…

狂二 Ⅲ 断崖編 その40

2010年4月2日 午前11時50分 和歌山県警田辺署 第三応接室 コンコン 婦人警官の軽いノックが響く。「田沼さん、署長が参りました」 婦人警官の案内で、のそりと署長が入ってきた。 総務課主任、田沼は、さっと立ち上がり、直立不動の姿勢を保った。…

狂二 Ⅲ 断崖編 その39

2010年4月2日 午前10時半 田辺市民病院 町村は1階、玄関横のロビーで栗原ら一行の到着を待ってくれていた。 「社長は今、談話室でお待ちです。病室だと気分が落ち込むと云われ」 町村が笑顔で言った。 「もう歩けるのか」 「はいっ、すっかりお元気…

何故 数年ごとに整理ノウハウ本がベストセラーになるのか

最近のベストセラーは 人生がときめく何とか って奴。 もう出尽くした感があったが (ときめく)なんと、そこに目をつけた著者 あんたの勝ちだ。 で 本題。 何故数年ごとに整理ノウハウ本がベストセラーになるのか? ズバリ 身の回りを整理出来ない者は絶対…

狂二 Ⅲ 断崖編 その38

2010年4月2日(金曜日)午前8時40分 白浜冷蔵冷凍株式会社 会議室 「昨夜はどうも」「お早うっす」 口々に、佐々木とヒロシが駆けつけて来た。 「どうもお疲れです。夕べは本当にありがとうございました」 栗原が頭を下げた。 あのあと、栗原は田辺…