小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

この手の本には見向きもしなかったのだが

○○な僕でも ○○稼ぐ とか○○な僕が起業に成功した とかの ノウハウ本。 タイトルに惹かれ つい手に取ってみたり は遠い昔の話 たいがいは その本人にだけに取得できる(コツ)だけが散りばめられてあり 他人が 簡単に取得できる訳など、絶対無いのである。 従…

ミモザの咲く頃に その47

ここがあの大井屋か。。。老舗の高級料亭。大阪市内、それもミナミのど真ん中にあるにもかかわらず、まるで山峡の宿に来たような風情があった。贅沢に広々と面積を稼いだ庭園には様々な樹木が生い茂り、苔蒸す池には朱赤の太鼓橋が架けられていた。きっと一…

ミモザの咲く頃に その46

そのビルは心斎橋百貨店のすぐ裏にあった。 だが、華やかな照明に彩られた百貨店とは対照的に、ひっそりと佇む古びた建物で、老朽化が進んでいるように見えた。一階にはこれまた古ぼけたビルに似つかわしい喫茶店があった。喫茶店と断言したのも、喫茶なんと…

ミモザの咲く頃に その45

レッスンもひと区切りついた処で、いつもの休憩タイムに入った。「ついさっき焼きあがったばかりなの」と美央が初めて挑戦し、しきりと気にしていたクッキーをほおばってみた。「どう」心配そうに僕の口元を見つめ訊いた。「あ、全然いけるわ、めっちゃ美味…

ミモザの咲く頃に その44

時は流れ、壁のカレンダーも残り1枚半を残すのみになった10月。それも早や半ばを過ぎていた。昼間は暖かくても、朝晩はめっきりと冷え込む事が多くなった。山下ゆり恵サヨナラコンサートも大盛況と興奮そして感動を残し無事に終了した。国民から幅広く支…

雪国 2

前回、「雪国」の本について書いたのはいつだったかと、遡ってみると なんと八月だった。 実は すっかり、雪国(川端康成著)に、はまり込んでしまい あれから何度も何度も読み返し 今だに鞄に入れたまま持ち歩いてるのだ。 恐らく今ので九回目の読み返し。…