小説の杜

旧 kazami-k 小説の杜から越して来ました

じっくり、読んでみればなかなかの名著じゃないか

Image314.jpgお金は銀行に預けるな 光文社新書 勝間和代

その昔、拾い読みの段階で 「資本主義というものは 賢くない人から賢い人へ金が流れるしくみ。と思っています」 の箇所を見つけてしまい カチン となってしまった。賢くない人、いわゆる阿呆から賢い人へと、金は流れる。。。 何サマやこの女!外資系証券会社の回し者め。上から目線の本を書きやがって ってそういう狭量な気持ちで、ずーーーーーといました。また、思い込みから来る偏見もあった。

ところが、先日 本棚を整理していて ふと手に取ったこの本 もう一度 あの箇所を読んでみたれ。。。と何を思ったかじっくりと。 ところが、ところがなのである。 じっくり読んで見れば決してそんなコト(上から目線)もなく 「今の金融システムは我々に損をさせるように出来ている。注意が肝心」的な、親切心満載な啓発本だったのである。

(日本人は、家庭や学校、社会で金融システムを習う機会が 他国に比べ少ない。その為、国民の多くは、無駄にお金を使い、損の多い暮らしをしているか、そのコトに気付きましょう)や(資本主義のほころび、小さな政府、格差社会、見込めない安定収入、それらから身を守る為、金融リテラシーを正しく身に付けましょう)これこそ著者が本当に言いたいコトだったのである。

某(それがし)の場合、いまさら、この本に書かれてある財テク投資法とは、すっかり縁が失くなる年齢に差し掛かってしまった。だが若い人達にとって かなり参考になる名著だと思う。